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何が起こるかわからない明日には昨日がある
終わりはいつやってくるのだろうか。

半袖じゃ少し寒いくらいになった部屋の中で布団に包まりながらタバコで黄ばんだ天井を見上げる。薄汚いのだけれど、それが毎日のように続くのだから自然と愛着が湧くようになっている。そんなのどうでもいいことなのだけど。

見えない終わりが、近づいてくるのを感じる。曖昧なそれは、今までどれだけの人を不安にさせてきたのだろうか。今、こうしていること。それが突然スイッチを切ったように暗転する。ありえないことではないそんな見えない何かを想像する。それはどんな形をしているのだろうか。形などないのだろうけど、想像する上で実体化させることで、わからない何かを感覚として捕らえるのが容易になる。無意識のうちに人は沸き起こる感情を具現化しようとする。そうすることが自分にとって必要なことであるとあらかじめインプットされているかのように。

それは、捕らえることのできないものだった。いくら具現化しようと頭の中でイメージを思い浮かべてみるものの、それは空気中を浮かぶ煙のように姿を透明の中に隠してしまう。求めるものは、そうやって失われていくのだ。いつだってそうだ。

外は雨。台風が近づいている影響で、窓を締め切った部屋の中でも雨音は聞こえてくる。荒れ狂う感情の波のようにその音は上下する。耳が痛くなるくらいの轟音を響かせたかと思えば、頬を伝い落ちる涙のように静かなものになったりする。

完全なものなんてないのだ。自分が憧れる人だったり、毎日のように聞く音楽の中にだって。すべては何か色を持った生命体で、何か一つのことを伝えようとその命を燃やす。伝えることはその時々によって違い、色もまた鮮やかな変化をもたらす。白だったものが、今日は黒で、明日は赤かもしれない。ひとつの色に留まっていることは実に困難で、その時に光るそれは絶えず変化してしまう。今、天井を見つめるこの時にだって、視点の先は変化し続け、掌に刻まれた模様を網膜に映し出している。絶えず変化することで、僕らは平静を保っているんだ。

何にだって変化できる。色も変えることができる。また、変わらないでいることも不可能ではない。海であり続けることができる。大きな変化はないが、海岸に打ち寄せてまた引き返す。それが海であり続けることであるなら、僕は空だって飛べる。羽なんかいらない。飛ぼうと思えばその瞬間に僕は空を飛ぶ。肩にジェット燃料を積むことなく飛ぶことができる。そういうものだろう?

扉を開いて外に出る。雨の音は耳を通して大きくなる。体で雨粒を受け止める。急激に体が温度を失う。いとも簡単に失われていく体の感覚をどうすることもできず受け入れる。雨は資格と共に大切な何かを体から押し流す。残ったのは無だった。無の中に何があるのか。何もないし、想像することのできない多くのものが存在する。観念という縛りを失った得体の知れない何か。それは人を動かす。言葉を使う人間という種族の伝達方法。男と女という性別の違い。人であるということ。地球という惑星。見えない明日。

何もなくなった世界に何を求めるか。求めるものは何もない。求めることすらおろかな行為だろう。自分の意志とは関係なくことが進む。一方的に見せられる映画のような映像や、色というものすべてを無視したこと。無音、無臭、無欲、無我、無、無、無。













感覚が戻る。そこは何も変わらない昨日だった。乱雑に置かれた物が散乱する部屋。カーテンの隙間から差し込める光。ラジオの音。すっぱい口の中。冷たくなった手足。朝食のにおい。濡れたはずの体は乾ききっていて、駅へと向かう道には水溜りもない。相変わらず寒くなってきたことを感じさせる日常がそこにはあった。疲れた顔で満員電車のつり革を掴むサラリーマン。ありえないといいながら笑う女子高生。カバーの文庫本を開く青年。薄汚い服を着こなす老人。始業のチャイムの音。

明日は今日だった。少しだけの変化を感じさせるだけのありふれたもの。先の見えない真っ暗な道。眩しすぎて目を閉じることしかできない太陽。そういったものが、明日には待っていて続いている。ほんの一秒の先も、今この時も。何か終わり、何かが始まる。それは目にする情景とは裏腹に耐えることなく続く。


永瀬の創作 | 05:21 | comments(0) | trackbacks(0)
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